介護職に求められること

高齢化社会に伴って、介護職の需要は増加傾向にあります。そのため、職種に限らず人手が不足しているのが実情です。

こういった理由から、一般的な仕事に比べて介護職は求人が多く、採用されやすいと言われています。とはいえ、いくら採用率が高くても仕事における適性が備わっていなければ長く続けていくのは困難です。介護職で必要とされる適性の一つには、コミュニケーション能力と観察力とがあり、これが備わってなければ長く続けていくことは難しくなるかもしれません。なぜなら、一口に介護と言っても、利用者一人ひとりが求めるケアは異なるため、利用者と円滑にコミュニケーションを取るのはもちろん、ちょっとした変化に気付いてあげられる細やかな心配りが必要だからです。要介護者の中には言葉を発することができなかったり、自分で意思表示ができなかったりするケースも多く、こういった場合は特にこれらの能力が重視されます。

それから、介護業界は人手不足となっている理由についても理解しておいたほうがいいかもしれません。介護職の中には24時間シフトの交代制の仕事もあり、慣れるまでは夜勤で苦労することもあるようです。仕事の時間が異なれば生活のリズムも不規則となり、日頃の健康管理がネックになり、離職する人は少なくありません。そのため、健康管理や体力をつけておくことも重要なポイントになります。

そして最後に、仕事をする上で明確な志を持つことも大切になります。社会福祉に当たる介護職は、困っている人の支えになることが基本である以上、「人の役に立ちたい」という気持ちがなくては務まりません。介護業界は採用されやすい反面、離職率も高いとされていることの理由の中には、「何となく」と言った曖昧な気持ちで業界入りした人が多い点も挙げられています。そのため、初心者が業界入りをするときには、動機はとても重要になるのです。